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知識 腎臓

CKDはP(リン)異常になりやすい!P異常から考えるリハビリリスクとは?

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CKD患者では、P(リン)の代謝異常を伴い、数々の症状が出現することがあります。Pの代謝異常って正直よくわかりませんよね。

P自体が何に関与して、どういった体の変化を起こすのか?

そこから解説し、さらにリハビリの際のリスクについても解説しようと思います。

結果の先取り

低リン血症では、廃用症候群・高リン血症では心血管イベントに注意が必要!

Pってなに?

Pは成人の体内に約600g(体重の1%)が存在しており、その約85%は骨中に分布します。

Pの役割として「ATPの合成要素」「蛋白のリン酸化」があります。

ATPはADP+Pで構成されおり、体内のPを利用します。ATPは筋収縮に大きく関与し、ATPが体内になければ2-3mしか歩けないと言われるほど、運動において重要です。

Pが少なければATPが生産されないため、全身持久力の低下が起こり、ADLも低下していくことが予測されます。

 

腎機能が低下すると

腎臓の近位尿細管はPの濾過と再吸収をする働きがあります。しかし、腎機能が低下することで、濾過と再吸収の能力が低下し「低リン血症」「高リン血症」に陥ります。

低リン血症

数々の問題はありますが、腎機能低下によるリン代謝異常に注目です。

 

前述した通り、腎機能が低下することで濾過と再吸収の能力が低下していきます。低リン血症の場合は「Pの排出が増加」していくという病態です。

 

理由としては、

  • PTH(副甲状腺ホルモン)の作用過剰(Caの上昇)
  • 尿細管障害
  • 薬剤(ステロイド・シスプラチン・フェジン)

 

PTH(副甲状腺ホルモン)の腎臓に対する作用は、

があります。

なんらかの原因によって、PTHの作用過剰が起こった際はP再吸収が抑制されますので、低リン血症をきたします。

 

また、糖尿病性腎症などによって尿細管そのものに障害を受けてしまっている場合は、腎臓から各細胞への再吸収が減少するため、尿としてPの排泄量が増加します。よって、低リン血症をきたします。

 

症状

慢性の低リン血症の場合は、くる病や骨軟化症などが起こります。

低リン血症の症状で注目すべきは、神経筋症状です。

  • 近位筋の萎縮
  • 呼吸筋の筋力低下
  • 嚥下障害

など、筋への影響も出現してくるため、身体機能やADLの低下が容易に予測されます。

高リン血症

高リン血症の場合は、低リン血症と逆に「P排泄が低下」している病態です。

 

理由としては

  • 慢性腎不全
  • PTH作用低下
  • 成長ホルモン過剰

があります。

 

慢性腎不全による高リン血症は、テタニー症状を呈することがあります。

テタニー症状

  • 手指、口唇のしびれ
  • chvostec徴候
  • trousseau徴候

また、動脈硬化や心血管合併症、関節痛など異所性の石灰化が見られる場合があります。

 

リハビリでのリスク管理

低リン血症の場合

前述したように、神経筋症状に注意が必要です。筋力が低下して、ベッド上臥床を余儀なくされるケースも考えられます。そうなると、より廃用症候群を起こす可能性は高くなります。

また、症状が重篤の場合は溶結性貧血中枢神経症状も起こる可能性があります。運動後のバイタルの確認はもちろんのこと、介入前の意識レベルの確認も重要だと思います。

 

高リン血症の場合

異所性の石灰化による心血管イベントの可能性を秘めています。運動中に血栓飛ぶ可能性があるということになります。

Dダイマーの数値の確認やDVTの有無をチェックする必要がありますね。


リハビリ中の心血管イベントはあまり経験がないですが、運動によって心拍数が上がれば、血管内の血流は上昇します。絶対起こらないとは言えません。

バイタルの確認や胸痛・自覚症状の有無を確認しましょう。

 

現役、理学療法士5年目のyo-chanです!!

東京都東村山市出身。専門学校で理学療法士の「いろは」をまなび、現在は埼玉県の総合病院で内部障害を専門に勤務しています。

腎臓病患者は・・・・

●身体機能・ADL低下
「早期老化モデル」ともいわれ、腎臓病がある患者の身体機能は健常者に比べ”半分”になります。それに伴い、活動量が減り、ADLの低下が起こります。腎臓病だけで日常の生活が普通に遅れなくなり、QOL(生活の質)が減少してしまう恐ろしい病気です。

●若手セラピストの増加
年間PT.OT.ST合わせて約2万人のセラピストが誕生しています。腎臓病がセラピストを必要としている中、腎臓病に関する知識をつける場が少ないのが現状です。そんな若手セラピストのためのコンテンツ配信を目的にしています。

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