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知識 電解質異常

SIADHパターンの低ナトリウム血症では、血圧低下に注意するべし!

更新日:

SIADHパターンの低ナトリウム血症を経験したことがあります。普通に低ナトリウム血症とは原因が異なり、呼吸器疾患・脳血管疾患の続発性に発症することが多く、既往歴のチェックが需要になります。

 

結果の先取り

SIADHパターンの低ナトリウム血症では、リハビリ中「血圧低下」に注意する必要があります。

 

そのため、発症の機序と血圧低下に注意する理由について解説します。

 

SIADHパターンとは

抗利尿ホルモン不適合分泌症候群ともいい、名の通り「抗利尿ホルモンの分泌異常」が出現します。

抗利尿ホルモンとは「バゾプレシン」であり、バゾプレシンの作用として利尿作用があります。

循環血漿量低下と浸透圧上昇により分泌されやすくなり、腎臓の集合管「水」の吸収を促進します。

それによって循環血漿量を担保しようと働きます。

 

症状は?

特徴としては

①脱水を伴わない

②倦怠感や食欲不振など低ナトリウム血症の症状を呈する

最悪の場合、脳ヘルニアを起こし死の危険まである怖い病気です。

 

脱水を伴わない理由としては、希釈が関係しています。

希釈」とは簡単に言うと「薄まる」です。

バゾプレシンが作用すると、腎臓の集合管で「水」を再吸収します。ここでいう「水」はナトリウムを含まない水分になります。

そのため、水だけを吸収した場合体内にあるナトリウムは徐々に薄まっていき、結果的に低ナトリウム血症になってしまうのです。

なぜ不適合が起こるのか?

原因として考えらえるのは、

中枢系や呼吸器系の疾患の「続発性」に発症することが多くみられます。

続発性とは

元々、脳梗塞などの中枢系疾患、また肺炎・肺がんなどの呼吸器疾患を持ってる患者に起こりやすいことを指します。

 

 

中枢系疾患の場合では、脳腫瘍や脳梗塞・脳出血によって浸透圧受容体に障害を受けており、電解質異常が起こっていなくても異常と判断され発症します。

呼吸器疾患の場合は、肺炎が発症すると胸腔内圧が上昇することによって「静脈還流量」が低下します。

静脈還流量が低下すると、

「体内に水分が足りない!!」

と勘違いを起こし、利尿をストップさせます。

利尿をストップさせる作用を「抗利尿ホルモン=バゾプレシン」が行っているという機序になります。

 

これらのことから「抗利尿ホルモン不適合分泌症候群」と名前が付きました。

 

 

 

リハビリで注意点

最も重要なのは「血圧低下」です。

血圧は循環血液量×末梢血管抵抗です。例えば呼吸器疾患が原因でSIADHパターンが発症している場合には、「静脈還流量」の低下が起こっています。そのため、必然的に循環血液量は低下しやすい状態になっていることが考えられます。

また、血圧低下の代償として心拍数の上昇も見られる場合がありますので、運動中のバイタル観察を入念に行ったほうが良いでしょう。

 

SIADHパターンの症状として、前述した通り低ナトリウム血症の症状が起こります。

頭痛や食欲不振がまだ起こっている場合、これはまだ「治っていない」と判断していいと思います。

もちろん主治医との密なコミュニケーションがあっての話ですが・・・

 

この場合は、低ナトリウム血症の症状のモニタリングも重要です。

 

さらに、「食欲不振」にも目を向けてあげる必要があります。


食欲がなく、食事の摂取量が低下していると経管栄養の継続が必要だったり、点滴が外れなかったり、退院できない理由が増えてしまいます。

そういったときはST(言語聴覚士)との連携が不可欠です。

 

 

現役、理学療法士5年目のyo-chanです!!

東京都東村山市出身。専門学校で理学療法士の「いろは」をまなび、現在は埼玉県の総合病院で内部障害を専門に勤務しています。

腎臓病患者は・・・・

●身体機能・ADL低下
「早期老化モデル」ともいわれ、腎臓病がある患者の身体機能は健常者に比べ”半分”になります。それに伴い、活動量が減り、ADLの低下が起こります。腎臓病だけで日常の生活が普通に遅れなくなり、QOL(生活の質)が減少してしまう恐ろしい病気です。

●若手セラピストの増加
年間PT.OT.ST合わせて約2万人のセラピストが誕生しています。腎臓病がセラピストを必要としている中、腎臓病に関する知識をつける場が少ないのが現状です。そんな若手セラピストのためのコンテンツ配信を目的にしています。

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